つまんない山に人生かけるほど暇じゃない
「河崎さん、『女性活躍推進』の旗を振った安倍政権が終焉を迎えるにあたって、いまだ正社員女子の6割が管理職になりたがらないという調査結果を、どう読み解けばいいでしょうか?」というメールが編集部から飛んできた。
「えーヤダがっかり、日本の女子もしのごの言っていないで、標高が高くて見晴らしのいい場所へさっさと行けばいいのに、見える風景変わるのに、なんでー?」
と口を尖らせた私だが、ふと思い直した。日本の女子ほどに損得に敏感な生き物がそれを選ばないということは、つまりその選択肢がありていに言って「損」ってことだ。「まだ」。
そうだ、日本のカイシャの標高が高いところって、空気が薄いばっかりで必ずしも見晴らしがよくないんだ。ていうか多くは空気薄くもなくて、わりとサル山レベルなのに、オスザルたちがキィキィ言いながらドヤってて、ホント島国のサルって世間狭くてうんざり。
“Climb every mountain”(すべての山を登れ)と『サウンド・オブ・
登る山は自分で選ぶ
ナントカと煙は高いところが好き、なんてdisったら(ちょっとは)悪いけどもさ、見える景色がつまんない山に登頂するために大事なアラフォー以降の人生を費やすほど、日本の女子は暇じゃないし時間単価は低くないのよ。登る山は選ぶ。楽しくて登りがいのある山なら、喜んで登る。
だけど日本のカイシャで(単純に)(既存の)管理職になるっていう出世競争の山なんてのは、アホみたいにしんどいだけでノーサンキュー、そういうのは半沢直樹で見るからいいの。じゃ、アタシ定時で帰りまーす、ってことである。