なぜオンライン飲み会は盛り上がりづらいのか?

少し視点を変えて、身近な例を見てみましょう。

リアルでの出会いと比べると、オンラインの世界ではセレンディピティは起きにくいと言われます。これはなぜでしょうか。

林勝明『人見知りでもセレンディピティ 身近な奇跡が爆増する20のルール』(飛鳥新社)
林勝明『人見知りでもセレンディピティ 身近な奇跡が爆増する20のルール』(飛鳥新社)

FacebookやTwitter、Instagramなどでうまく自分をプロデュースできる人は多様なつながりが生まれて、セレンディピティを楽しんでいるでしょう。

けれど、そんな人は実際多くはありません。

それは「フォロワー数」や「いいね!」数で数値化されることで、息苦しさを感じてしまうことも大きな要因です。

何か投稿してあまり反応がないとつらい。そもそも不特定多数の人にどう思われるのか心配。そんなにつぶやきたいことなんてない。そういう悩みもよく聞きます。

オンラインがもつ本来のポテンシャルを考えれば、自分のニッチな趣味に興味をもった人が地球の裏側にいても簡単につながる可能性がありますが……そんなことは現実にはまず起きません。

何故でしょうか?

それは、“「ゆるさ」を出しづらい”ということが最大の原因です。

たとえば、オンライン飲み会は一見ゆるいようで、変なぎこちなさを感じた人は多いのではないでしょうか。

「ずっと顔が見られているような感じがして気を抜けない」
「同時に話ができないので、1人の話を聞かないといけない」
「ちょうどよく画面から抜けるタイミングが意外に難しい」

というオンライン形式ならではの「ゆるくない問題」が生じています。

では、オンラインでゆるさを出すにはどうすればいいでしょうか。

この答えに絶対の正解はありませんが、「真面目に話さなくても成り立つもの」と考えるとよいでしょう。

オンライン飲み会を盛り上げるオススメ2つ

・ゲーム(クイズ、ボードゲーム、しりとり、人狼ゲームなどが最初はオススメ。慣れてきたらオンラインでも複雑なボードゲームができるサービスも多い。)
・運動(筋トレ、ストレッチ、ヨガ、ダンスなど)

このような活動は、誰かとしっかり向き合って話す必要がないのでそこまで気を使いません。

たとえば「オンラインで飲み会するよー」と言っても、いまいちピンとこない人も多いものです。実際には一緒に飲めないじゃないかと思ったり、誰が来るの? 何を話すの? というところに気が向いてしまいます。

けれでも「オンラインで一緒に筋トレするよー」と言えば、ニーズさえ合えばさほど迷いません。職業が違っても年齢が遠くてもそんなに気になりません。

特にここで挙げたようなテーマは、続けるほど個性や効果が出てきます。

一度集まってくれた仲間を大切にして、気長に続けてみましょう。

事情によっては顔を出したくないという人も気楽に参加できるように、ビデオをOFFでも参加歓迎な場づくりをしてあげることも細かいですが大事な点です。

まずはちょっと覗いてみようかなと思う人も参加しやすい雰囲気になります。