自分の「想像力の豊かさ」を認めよう

自分の「想像力の豊かさ」を認めると、他人から足を引っ張られることがなくなり、自由に想像力と才能を発揮できるようになります。

イラスト:なんで足を引っ張るんだろう

「想像力の豊かさ」を認める方法はいたって簡単で、自分の想像力を決して否定しなければいいだけ。「あの人は私の才能に嫉妬して足を引っ張っているのかもしれない」と想像したら、その想像力の豊かさをちゃんと見てあげます。

自分の才能も想像力も否定しないで見てみると、想像力の触手は足を引っ張ってくる人の方向に伸びていきます。「この人はなぜ足を引っ張ってくるのか?」というところまで想像力の手が伸びていき、「なるほど! あの人は孤独だから、私に置いていかれないように足を引っ張っているんだ!」ということが見えてきます。

想像を「私の勘違いかもしれない」と否定していたときは、その想像力の触手が相手まで伸びていかないので、相手のことがよくわからず、「わからない相手はモンスター」と思って、恐怖の対象になります。モンスターに対しては、「ひたすら自分の存在を隠して相手が過ぎ去るのを待つしかない」という受け身な態度にしかなりません。

ところが、ちゃんと想像力の豊かさを認めて、その手が相手に伸びていったときに、「相手も同じ人間で、孤独におびえているだけなんだ」という相手の本当の姿が見えてきます。

そして、「相手は恐れる対象ではない」ということがわかり、自分の才能も想像力も隠す必要がなくなります。

大嶋信頼『あなたの才能があなたを苦しめる』(すばる舎)
大嶋信頼『あなたの才能があなたを苦しめる』(すばる舎)

自分の想像力の豊かさを認め、自由にその力が働くままにしてあげると、その想像力はしっかりと相手の本当の姿を把握してくれて、「足を引っ張られる恐怖」から解放してくれるのです。

「あれ? 想像力って相手に対する恐怖を生み出していたんじゃないの?」と、矛盾を感じるのですが、それは「自分の想像力の豊かさをちゃんと認めてあげていなくて、中途半端になっていた」ことが原因。

豊かな想像力を認めて、その想像力が働くままにすれば、相手におびえる必要がなくなります。すると、才能があればあるほど足を引っ張られる、という悪夢のような現実から抜け出すことができるのです。

写真=iStock.com

大嶋 信頼(おおしま・のぶより)
心理カウンセラー

インサイト・カウンセリング代表取締役。米国・私立アズベリー大学心理学部心理学科卒業。FAP療法(Free from Anxiety Program不安からの解放プログラム)を開発し、トラウマのみならず幅広い症例のカウンセリングを行っている。アルコール依存症専門病院、東京都精神医学総合研究所等で、依存症に関する対応を学ぶ。人間関係のしがらみから解放され自由に生きるための方法を追究し、多くの症例を治療している。カウンセリング歴31年、臨床経験のべ10万件以上。著書にベストセラー『「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる方法』(すばる舎)のほか、『無意識さん、催眠を教えて』(光文社)など多数。