コロナ禍でテレワークが浸透し、従来の足で稼ぐ営業方法から、人に会わずに物を売る方法が模索される時代になりました。今回は、自宅で考え、発想し、在宅勤務でクライアントの売上を伸ばしているマーケティングコンサルタントの福山誠一郎さんに、オンラインで商品を売るコツを聞いてみました。

※本稿は福山誠一郎『すごいテレワーク アイデア&成果を2倍にする方法』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

コンピュータを使用している若い女性
※写真はイメージです(写真=iStock.com/metamorworks)

今ある商品を売らなければならない時の対処方法

フリーのデザイナーやコピーライターがクライアントの仕事を請け負う時、基本的には、今ある商品を変えずに、広告を作らなければなりません。テレワーカーの営業の方も、自社商品をそのまま売るしかありません。そうしたケースへの対応方法を紹介します。

さて、ここで質問です。

“熟練の職人が作った、「食材の繊維を壊さずに切ることができる包丁」があります。価格は高価です。この商品を一般のお客様に売るためにはどうしたらよいでしょうか?”

プロ仕様の高価な包丁は、一般のお客様にとっては、ハードルが高い商品です。食材の繊維を壊さずに切ることができるという特徴は、一般のお客様が日常生活で感じている課題の解決とは大きくかけ離れています。一般のお客様にこうした商品の特徴を説明すると、「私に使いこなせるの?」「そこまではいらないよ」というのが正直な感想でしょう。