お金持ちになれるのは、不景気のどん底でリスクをとれる人
不動産投資には多額のお金が動く。当時は不景気のどん底だったから、いい条件の物件が出ても投資を決断できる人は少なかった。その中でリスクをとって積極的に攻めることができた人たちがお金持ちになったわけだ。
不動産ミニバブルの最中にFXバブルも起こった。それまで円高が続いていた為替相場が05年に一転し円安になった。超低金利が続いていた円で金利の高い外貨を買うと、円と外貨の金利差が受け取れる。金利の引き上げが続いた海外と超低金利が続いた日本との金利差は広がり、円を借りて外貨を買う人が増えた。どんどん円安になって為替差益も得られ、金利差と為替差益のダブルの儲けが得られた。
最近、扉が開いたのは12年12月に誕生した第二次安倍内閣によるアベノミクスだ。12年10月に8500円だった日経平均株価は約2年で2倍になった。個別企業の株式であれば、3倍、4倍になった銘柄も少なくない。たとえば、スマホゲーム「パズル&ドラゴンズ」を手掛けるガンホー・オンライン・エンターテイメントは、12年12月以降の半年で株価が20倍以上に暴騰し、多くのお金持ちを作り出した。
チャンスの扉が開いたときに、チャンスを掴むには少額でも投資を実践して、金融市場に参加しておく必要がある。
チャンスの扉をくぐった人の習慣&発想法とは
チャンスを掴んだ投資家は何を実践しているのか。
「勉強熱心で行動力がある人が多いですね」
自分で勉強して投資を実践してみて、うまくいかなければ成功した人に会いに行く。「成功者が会ってくれるのか?」と思うかもしれないが、意外に会ってくれる人が多いという。
「もう一つ、大事なのは大きな失敗をしないことです」
大きな損失を抱えてしまうと、投資の継続が難しくなる。値下がりしたところで耐え切れずに投げ売りしてしまうと、その損失を取り戻すチャンスを失ってしまう。リーマンショックのような危機に直面しても何とか耐えられるようにしておけば、それを乗り越えて利益が得られる時期が来る。
「投資家のオフ会に出席してみると、話題はリスク管理のことがほとんどですね。彼らは常に最悪の事態を想定して準備しています」