素人の思考とお金持ちの思考の決定的な違い

投資をするとき素人は儲かることばかりを考えているが、お金持ちは大きな失敗をしないために、リスクをどう減らすか、どう対処するかに気を配っているわけだ。どこの証券会社が手数料は安いかなど、コストにも敏感だという。

同時に、相場の波を待つことも大事だ。たとえば、景気のいいときはしっかり働いて元金を積み上げていく。そして、リーマンショックのような相場暴落時には思い切って投資をする。

現在、不動産で数十億円の資産を築いている人には、不動産ミニバブルが発生する前の03年前後に買った人が多いという。

コロナショックによって2月下旬以降、株式市場は大幅に下落した。投資の面から考えれば新しいチャンスの扉が開く可能性が出てきたと見ることもできる。チャンスの扉が開くとき、十分に準備ができているのか。準備ができていない人は、チャンスの扉が開いたことに気づくことすらできない。そして、リスクがとれるのかどうか、それがお金持ち思考かどうかの違いと言えるかもしれない。

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向山 勇(むこうやま・いさむ)
ライター