決算書を見る際にもっとも優先すべきこと
B/Sの構造は「右側」と「左側」に分かれている。右側には「企業がどうやって資金を集めてきたか」が記載され、左側には「集めた資金を何に使ったか」が記載されている。右側をもう少し細かく分けると「負債」と「純資産」となる。
「負債はいずれ返済しなければいけないお金、純資産は返済しなくてもいいお金です」
B/Sからは企業の成長力、安全性、収益性を読み取ることができる。
P/Lは企業の1年間の成績をまとめたもの。収入から費用を差し引いて「利益」が残ったのか、「損失」が生じたのかが掲載されている。
「企業が1年間でどのくらい稼いだかをチェックするのは、決算書を見る際にもっとも優先すべきことです」
収入からどんな費用を差し引くかによってP/Lには「営業利益」や「当期純利益」など、主に5つの利益が記載されている。
C/Fは現金の動きを示すものだ。未回収の売上代金などがあると、数字上は利益が出ていても、手元に現金がないことがある。運転資金がなければ破綻しかねない。そんな状況に陥らないために、C/Fは重要。C/Fには3種類あるが、とくに重要なのは、本業の現金の動きを示す「営業活動によるC/F」だ。