職場に「どうしても苦手な人」や「嫌な人」がいる。でもすぐに逃げる方法が見つからないという場合、どうすれば少しでもラクになるでしょうか。産業医の井上智介さんが、カウンセリングの現場で提案し効果をあげている方法を紹介します。

※本稿は井上智介『職場の「しんどい」がスーッと消え去る大全』(大和出版)の一部を再編集したものです。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/metamorworks)

他人を変えるのはやめる

誰しも、できるなら自分とウマの合う人とだけ一緒に過ごしていたいものです。

しかしながら、社会に出ると、そのようなことばかり言っていられず、嫌いな人と一緒の時間を過ごすことも必要になってきます。

相手の嫌なところを変えようとして色々と画策すると、かなりのエネルギーと時間を費やすことになります。

その結果、何も変わらないことなんてザラです。だからこそ、他人を変えようとするのは、絶対にやめておきましょう。

ここまで何度もお話ししてきましたが、あなた自身のためには他人を変えるのではなく、自分の考えを変えたほうがよいのです。

認知を変えることで、少しでも自分の居心地がよくなるように工夫してみましょう。

しかしながら、嫌いのレベルも人それぞれであって、「何となく嫌だ」というレベルから「これ以上一緒にいたら精神的に耐えられない」レベルまであります。

また、自分自身の認知を変えるのも、時間がかかります。その時間をかけて待てるならいいのですが、現実ではそれでは間に合わないこともあります。