大人の転職は「スペックより中身」で
35歳以上で長年、大企業に勤めているような人の場合、転職には躊躇するはずです。大企業は好条件のところが多く安定しているイメージが強いので、よほどの理由がない限りは環境を大きく変えようとは思わないでしょう。たとえ転職を決意したとしても、やはり同じような規模の企業に的を絞る人が多いのではないでしょうか。
実際に採用支援をしていると、男性よりも女性の方が知名度や安定を重視する傾向が高いように感じます。確かに名前の知れた会社や業界最大手の企業に魅かれる気持ちはわかります。でも中には、携われる仕事内容や企業の業績、自分の将来性などといったことよりも、「あの会社は○○○ビルの中にオフィスを構えている」とか、「会社の最寄駅が○○」とか、スペック面に魅かれて転職先を決める人も。日本人って本当にブランド好きな人が多いんだなぁと思います(笑)。
しかし、せっかく転職を望むのであれば、「名を捨てて実を取る」ではありませんが、本質的なことを重視して会社選びをしませんか。スキルアップややりがいを求めて大企業からの転職を希望する人には、私はベンチャー・スタートアップ企業への転職をおすすめします。なぜかというと、ベンチャー・スタートアップ企業は個々のスキルを伸ばしたり、やりがいのある仕事に関われたりするチャンスに恵まれやすいから。大企業は知名度があって安定している一方で、事業や仕事内容が分業化され、個人の成長スピードが緩やかだと言われています。そんな状況に危機感を覚えて転職を考えるなら、ぜひベンチャー・スタートアップ企業を選択肢に加えてみてください。
ベンチャーとスタートアップの違いは
とはいえ、ベンチャー企業とスタートアップ企業の違いがよくわからないという人もいるのではないでしょうか。どちらもしっかりと定義づけられた言葉ではありませんが、いくつかの小さな違いがあるので紹介します。
ベンチャー企業とは
革新的なアイデアや技術をもとに新しいサービスやビジネスを展開する企業。小規模から中規模であることがほとんどですが、メガベンチャーと呼ばれているような有名企業も多数存在します。
スタートアップ企業とは
ベンチャー企業の中でも新たなビジネスモデルを開発し、市場を開拓する段階にある期待の持てる企業で、一般的に創業から2~3年程度であることが多いです。