国あげて資源確保に走る中国

中国は、北京五輪で51個の金メダルを獲得するという目覚しい成果を上げた。一方日本は、「金以外要らない」といった星野ジャパンがメダルなしに終わり、男女のマラソンでは2選手が欠場するなどして、アテネ五輪の16個から9個に減らした。国家目標として金メダル獲得戦略を練って実行した中国と、戦略なき日本の違いが出た格好である。これと同様のことが、今、資源確保の分野でも起きている。

中国は、世界第5位(2007年)の産油国だが、1990年代初頭からの高度経済成長とそれに伴うモータリゼーションで、1993年に石油製品、1996年に原油の純輸入国に転じた。そのため中国政府は経済成長に必要なエネルギーの確保を五輪の金メダル以上に重要な国家目標とし、血眼になって油田やガス田の権益獲得に邁進している。

同国は、経済援助や武器供与と抱き合わせ、すでに30数ヶ国で130以上の開発権を獲得している。政府首脳による資源国への訪問も活発で、2006年6月には、温家宝首相が8日間で南アフリカなど7ヶ国、2007年2月には、胡錦濤国家主席が、サブサハラの8ヶ国を歴訪した。

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ロシアの「サハリン2」の現場。日本企業では三井物産、三菱商事などが参加。2007年4月に開発権の過半数をガスプロムに奪われる。

同国の資源外交は、ミャンマーやアフリカ諸国(スーダン、アンゴラ、ナイジェリア等)といった国際紛争地帯や国際社会との折り合いが悪い国々で特に活発である。武器を供与したり、代金延払い(借款)で鉄道や道路、橋といったインフラ工事を請け負い、その見返り(返済)に原油やガスを受け取っている。