Q:好き嫌い人事や派閥は、なぜなくならないのですか?

【岡田】うちの会社は派閥が強くて、各役員の下にいる本部長や部長たちはみんなお気に入り。「あの人はほら、常務のオキニだから」って普通に話してる。そういう人事情報が漏れてるのもどうかと思うけど。

【山岡】外資系は日本企業より露骨らしいですね。

【羽生】ボスが更迭されたら、その下にいたチームはみんな入れ替えだから、すごいダイナミック。

【岡田】派閥に入れないと昇進の道はないから、年功序列のほうが公平というか、まだマシですよ。

【磯野】成果主義、能力主義といっても結局は好き嫌い人事なんだ。

【岡田】人事制度でいうと、360度評価も意味ないですよね。うちの職場は人数が少ないから、上司のマネジメントに低い点数をつけたら、誰が評価したかはすぐバレちゃう。だから、たいてい「すごくやりやすいです」ってお茶を濁してます。部下が上司を評価するって日本の文化には適してないですね。

【川中】本音と建前を使い分けて、結局は人脈や派閥がものをいう世界だから。銀行からの天下りもそう。うちの会社にもお客さんのところにもいるけど、能力を買ってるんじゃなくて、銀行とのコネが目当て。

【羽生】初めから能力主義とか関係ないんだ。

【川中】そのくせ「俺たちが日本経済を動かしてきたんだ」ってすぐマウンティングする。どう見ても、そんなわけない。ただの両替商だから(笑)。天下りをなくすためにも、銀行は真っ先に65歳定年を導入してほしいですね。