Q:なぜ、男同士の嫉妬や足の引っ張り合いがすごいんですか?

【羽生】私が嫌だなと思うのは、足の引っ張り合い。外資系の会社は本当にひどかったですよ。よく「アップ・オア・アウト」って言いますけど、競争が激しいから能力の低い人がいると徹底的に邪魔する。その人が席を外している間に外部から電話があると、電話を取った男性が「もう帰りました」って平気で言ってた。

(左から)最若手の若杉さん、紅一点の長山さん、男前度100点の羽生さん、サバサバ女子の岡田さん(イラスト=松島由林)

【山岡】う~、怖っ(笑)。

【若杉】うちも離職率は高いんですけど、いまの話と逆で、有能な人ほど辞めていく“負け残り”なんです。だから転職に成功した人の足を引っ張ろうとします。「2ちゃんねる」の業界板に悪口を書き込むとか。

【長山】子どもみたい……。

【岡田】さっきの年齢でいうと、男同士の嫉妬や足の引っ張り合いがすごいのは、バブル世代から上ですね。例えば他部署にいる50代の管理職ですけど、気に入らない部下がいて、わざわざ私たちの職場に来て、女子社員たちにその部下の悪口を言ってまわるんです。信じちゃう女子もいる。部下の評判を下げて何の得があるのか不思議。「おまえは女子高生か!」って(笑)。若い女性社員のほうがサバサバして男前ですよ。

【磯野】やたらマウンティングするのもその世代ですよね。「睡眠時間を削って仕事してんだ!」が口癖で。

【山岡】いるいる、徹夜自慢とか寝不足自慢とかする人。

【磯野】自分は重要な仕事を担当しているんだ、寝ないで会社に貢献しているんだ、というアピールですね。それに部下も同調して深夜3時に業務のメールを発信したり。もう意地の張り合いですよ。

【若杉】夜中の3時に!? 「睡眠負債」が話題になって「しっかり寝て効率よく働きましょう」の時代なのに。

【山岡】出世競争に負けたおじさんたちも足を引っ張る。わざとウソの情報を持ってくるんです。いい加減なこと言って、周囲を混乱させる。危険だから「それ事実ですか?」としつこく確認したり、あとで裏をとったり。ものすごいロスですよ。

【川中】そんなことまで? 経験ないなぁ。これまで「うちはあまりいい会社じゃない」と思ってたけど、意外といい会社でした(笑)。