【畑川】日常的なコミュニケーションが取れていれば不必要な会議もたくさんありますよね。

【松崎】会議前の「根回し」も時間がかかる。直接関係のない幹部全員に等しく回る必要があるのか、と思います。それと完璧主義も問題。我々の会社も、クライアントのいる業務に少しのミスがあってはいけないと、「一般車」を求められていても「ポルシェ」を売る傾向があります。

【黒川】また、上司も「完璧」を目指す人を評価しがちです。だから残業は何時までとルールを作っても、みな、家に仕事を持ち帰って働いてしまう。それから、年配の上役は「話せばわかる」と、すぐ飲み会を開きたがるのもどうかと思います。飲み会に参加しにくい女性社員などが情報に乗り遅れることになりかねません。

【畑川】個人で生産性を上げるために、マルチタスクをして、家事代行などを頼んでも、限界があります。生産性は、ある程度までいくとかえって下がるので。

【松崎】どうしても、ミスやムラが出てきてしまうんですよね。

【畑川】私たちの親世代は時間が空いている一方で、30代40代はきゅうきゅうとしています。その両者をマッチングする仕組みがあればいいなと思います。

天才を育てることが生産性アップにつながる

【松崎】生産性とは何かを考えると、利益を上げることに行き着く。もうかるビジネスを創り出せる天才を育てることも重要。

【末吉】大企業はどこもイノベーションを推進していますが、現場はそんな雰囲気ではないですよね。とがった人を採用し彼らが潰されないような人事制度や風土をつくることも大事ですね。

【黒川】そういう風土がつくれるトップの意識改革と、あとは幼少期から得意な専門性を伸ばす教育も必要だと思います。

▼「日本の生産性向上」に関して

「日本の生産性向上」について、下記により要望いたしますので、よろしくご配意賜りますよう、切にお願い申し上げます。

(1)イノベーション人材の育成に投資を!
生産性を上げるためには、利益を出せるビジネスを創発することが肝要。イノベーション人材や、新規ビジネスへの投資が近道です。

(2)忙しい人と、余裕のある人のマッチング
家庭と両立しながら仕事で生産性を上げるために、時間的余裕のある人に家事や育児を手助けしてもらうなどの、マッチングの仕組みを構築してはいかがでしょうか。

以上 座談会参加者 一同