働き方改革が進む中、フリーランスとして活躍したい人が急増中とのこと。一方で、多様化する働き方に制度が追いついていないという課題も見えてきました。

中山綾子さん●広告代理店に勤務後、起業を目指し思い切って独立。イベントの企画から運営までを手がける1児の母。
児玉真悠子さん●出版社にて書籍の編集に携わった後、第2子の育休中にフリーランスの働き方の可能性を発見。
平田麻莉さん●PRプランナー。フリーランス7年目で、プロフェッショナル&パラレルキャリア フリーランス協会を設立。2児の母。
※プロフェッショナル&パラレルキャリア フリーランス協会の協力で3人の方にお集まりいただきました。

フリーは保活でも不利。働き方の多様化を考慮して

【平田】私はフリーランスでPRや執筆の仕事をしています。フリーランスあるあるで、保活(保育園入園活動)に落ちてしまったので、1歳児を連れ歩き“カンガルーワーク”をさせてもらっています。でも、4月からようやく保育園に入れることになりました。

【児玉・中山】それはおめでとう!

【平田】ありがとうございます。私たちのように子育てしながら働く時期は、時間の調整ができるフリーランスになりたいという人が増えていますね。

【中山】私は広告代理店に勤めていたのですが、今年から思い切ってフリーに。会社員のときは朝一番に保育園に登園し、夜最後に迎えに行く生活でした。今は通勤がなくなり送迎にも余裕ができ、罪悪感からも解放されました。

【児玉】ただ、出産時からフリーだと、まず保育園に入れないんですよね。私は3年前にフリーの編集者・ライターになりましたが、保活に苦労しました。認証保育所には入れたけれど、2歳までだったので、その後は延長保育のある幼稚園に通わせています。同じ認証にいた会社員の人は認可保育所に入れたので、やはりフリーランスは不利なのかな、と……。

【平田】自治体にもよりますが、内勤扱いにされて、ポイントが低くなりがち。入園を申請する窓口で、仕事内容を理解してもらうのにもすごく労力がかかります。下手すれば、“内職”のように思われてしまう……。

【中山】その声は本当に多いですよね。

【児玉】もっと企業から支払われている金額、年収などを見てほしいですよね。申請時、1日の労働時間を書かされるんですが、時間ではなくて、生産性を見てほしい。

【中山】そうですね。必ずしも皆が週5日で労働したいわけでもないですし。子どもが小さいうちは週3日だけ集中して働きたいという人もいます。