ここで品格アップ! 力を注ぐべき4ポイント
▼ポイント1:構成をしっかり考える
「時間をかけるべきところは構成」だと山橋さんは言い切る。
テーマを伝えるためのストーリー展開を考え、それにあわせて骨子をつくる。「まずスライドに1枚ずつタイトルだけを書いていきます。タイトルをすべて書き終えたら、何度か読み返してみて話の流れを確認します。ストレートにつながっていればOK。その後、各タイトルにあわせたコンテンツを入れていけば、テーマが伝わるストーリーを持った資料が出来上がります」
ストーリーの見せ方のコツは、盛り上がったところで終わること。
「相手の購買意欲や企画の採用意欲を刺激することができます」
人の集中力は20分が限度といわれている。「スライド枚数は、多すぎてもすべて説明はできません。プレゼンでは、1スライドにつき30秒から1分かけるのがちょうど良い。スライドは20~30枚が適当です」
さらに、行間に十分余白がとられていると、視線にゆとりが生まれる。「1スライドに、1メッセージがベスト。余白がなくなるまで詰め込まないことを心がけて」
▼ポイント2:ルールをつくる
「スライドのルールをつくっておくことで、仕上がりが非常に美しくなります」と山橋さん。最初に、レイアウトを作成するための「スライドマスター」を使って、決めておくべきルールをすべて設定してしまう。
「例えば余白。すべてのスライドの余白がそろっていると読みやすいですよね。箇条書きに使うブレット(行頭記号)も、スライドごとに違うと品がありません。第1ブレットは丸形、第2ブレットは菱形にするなど、あらかじめルールを決めておきましょう。出典や脚注を入れる場所や、メッセージボックスの形も決めておくとよいですね。面倒ではありますが、最初に細かくルール化しておくことで統一感のあるキレイなスライドをつくることができます」
また、「見やすい資料にするならば、色もメインカラーとアクセントカラー、グレーの3色で十分。メインカラーには会社のコーポレートカラーを配色すると、会社の存在感が伝わります」とのアドバイスも。補足的な内容の文章でも、色がなければ寂しいと感じる箇所は全部グレーにすることで、アクセントカラーも生きてくる。「グレーは名脇役なんです」