日本酒ビギナーでも楽しめる、若手蔵元との集い
このイベント「若手の夜明け」は、ビギナーには受付で初心者バッジを配って、初めての人でも気軽に酒について質問できるよう配慮をしたり、3部では蔵元と一緒に飲めるなど、日本酒に楽しく触れることができる会である。
「とにかく僕らの造る酒を1人でも多くの人たちに飲んでほしかったんです」
そう語るのが、主催者の平和酒造「紀土」の蔵元である山本典正さん。聞けば、これまで日本酒のイベントというと、市場において知名度の低い若手の蔵元は会に呼ばれるチャンスが少なく、飲み手に発信できる造り手はごく限られた人だけだったという。
「無名でもいいお酒を造りたい、日本酒業界の未来を明るくしたいという志を共有できる蔵元と、これからもイベントを盛り上げていきたいです。特に日本酒をまだ知らない若い人たちに気軽に飲んでもらえたらうれしいですね」と山本さんは語る。
今回の「若手の夜明け」では、軽快なタイプからしっかり系までさまざまな味わいの銘柄が集まったが、季節柄、初心者にぴったりな口当たりのよいフレッシュな新酒が多く揃った。次ページでは、その中でも選りすぐりの、今飲むべき個性豊かな6銘柄を紹介したい。
気持ちが晴れやかになるような初々しい味わいは、これからの行楽シーズンのお供として、また春風が心地いい夜の晩酌としておすすめ。ぜひ試してみてほしい。