震災後も化粧品は売れている!

2011年の1月にオンラインショップを立ち上げて以来、いろんなメーカーから仕入れた美容関連の商品を売っていました。東日本大地震でPR業務が激減した一方で、不思議なことにオンラインショップの売上はほとんど落ちませんでした。震災の1週間後、2週間後でも、化粧品はふつうに買われていたんです。発送先を見ると、東北の被災地の方たちも購入している。

私たちは、被災地の人たちは化粧品なんて求めていないだろうと思っていました。それよりも、食べ物や毛布が必要だろうと。

でも、どんなときでも化粧品って必要なものなんですね。口紅1本で気持ちが明るくなったり、お肌がつるつるするだけでうれしくなったりする。やっぱり女性ってそういうものなんだなと、改めて思いました。そこから、自分たちで化粧品を開発しようという発想が生まれていったのです。

「本当に喜ばれるものをつくりたいよね」「どんなものをつくる?」

みんなで話し合っているうちに、オンラインショップで売れ行きがよかった、エステサロンなどで使用されていた業務用フェイスマスクを、自分たちのブランドとして立ち上げようという話になりました。もともと、フェイスマスクは価格も1枚1000円、2000円と高価なものが主でしたが、それを個人が毎日お肌のお手入れに使える商品にしたいと考えました。

「毎日が大事」。これは震災後みんなで話し合ったときに共有していた価値観です。それこそ明日は、今日いるメンバーと一緒に働けるかわからない、会社がつぶれてしまうかもしれないという状況でしたから。