銀行預金と投資はどこが違う?

「今、預金ではほとんど利息がつきませんからね。もっと殖やせる投資信託はどうでしょう?」

最近は、銀行でも投資商品を扱っていて、こんなセリフをよく聞くようになりました。では、銀行預金と投資はどう違うのでしょうか。

銀行預金は「預けるお金」と書くものの、預けるというより「銀行へお金を貸す」と考えればいいでしょう。私たちは銀行と、「お金を貸すから、決まった利息をつけて返してね」と約束をするのです。だから、お金は必ず一定の利息がついて戻ってきます。このため、銀行預金は「元本保証」といわれます。(もし銀行が潰れても、「元本1000万円+その利息」は預金保険から支払われます)。

一方、投資は「利益を得るために資金を投じる」こと。お金を「預ける」のでも「貸す」のでもなく、お金を払って株や外貨、不動産といった“値段が上下する商品”を「買う」という形です。お金を使いたいときは、買った商品を売って、お金に換えなくてはなりません。いくらで売れるかは状況次第で、利益が出ることもあれば損することもあります。このように、結果がどうなるかわからないのが「投資リスク」というものです。

利息はほとんどつかないけれど、元本保証があって、いつでもお金を使えるのが銀行預金。大きな利益が出ることがあっても大きく損することもあり、売らないとお金を使えないのが投資。一口で金融商品といっても、2つはまったく別物です。

だから、単純に「銀行預金より投資のほうがトク」と考えるのは間違い。まったく違うものの損得を同列に比較することはできません。それぞれの特性を知った上で、それに合った使い方をするべきなのです。