必要のない投資はしなくていい
一方、独身で専門職として働く明日香さん(38歳)の場合。貯金額は裕子さんと同じ1000万円、いずれは親の家をもらうのでマイホームを買う予定なし。結婚するつもりはあまりなく、将来の老後資金が気になりだしたところです。
そんな明日香さんの場合なら、預金のうちかなりの部分を投資しても大丈夫。老後資金を増やすなら、1000万円のうち半分の500万円ぐらいまでなら投資してもいいでしょう。もし今後10年間投資した結果、年平均利回りが3%だったとすれば、500万円は約670万円になっている計算です。万一、投資に失敗して投資額がゼロになってしまったとしても、現在38歳の明日香さんなら、それから頑張って挽回する時間があります。
とはいえ、38歳で1000万円ものお金を貯めた明日香さんなら、投資する必要は特にないかも。それだけ貯める力があれば、投資しなくても60歳までに3000万円以上の貯金ができそうです。専門職の明日香さんなら、60歳以降も十分に働けるし、老後の住まいも心配ありません。老後資金に十分な余裕があるなら、あえてリスクをとる必要はないでしょう。