「ハイパーインフレ保険」という考え方

住宅ローンを組む時には、ほとんどの場合で「団体信用生命保険(通称:団信)」に加入するのが条件として付加されます。否応なしに、保険に加入することになり、その分だけ支払額は増えます。これは金利が変動型であろうが、固定型であろうが同じです。

そして、固定金利を選択した場合に余分に支払う金利部分も、この「団信」に似た性質のものだと考えてみてはいかがでしょうか。

つまり、固定金利を選択して変動金利より余分に支払う金利部分は、「ハイパーインフレ保険」だと考えるのです。固定金利を選択しておけば、万一ハイパーインフレになっても利率は固定されていますから安心です。

何十年もの長期間のローンだからこそ、金利の選択においては、先の先まで見越しておく必要があります。

榊原正幸『60歳までに億り人になる思考法』(PHP研究所)
榊原正幸『60歳までに億り人になる思考法』(PHP研究所)

なお、金利が急上昇し始めてから固定金利に借り換えようとしても、担保不足で借り換えられないという事態は充分に起こり得ます(その意味でも、優良物件を手に入れていれば有利ですが、優良物件は取得価格が高いので、なかなか手が届かないというのもまた、多くの場合の実状です)。

アメリカの金利(実効FF金利)は1980年3月に20%台を記録していることもあって、アメリカでは固定金利を選択する比率は、日本とは真逆で、「90%台」という非常に高い水準です。

たしかに、多くの側面において、アメリカと日本では事情が違うのですが、ハイパーインフレになってしまえば、「なんでもあり」になってしまうのです。

日本において、2026年10月の時点では、フラット35の最頻金利は3.83%まで上昇しています。今後さらに金利が上昇し、「3%台で固定しておけばよかった」という時代が来る可能性に備えるのであれば、将来の金利上昇リスクを避けるために、固定金利を選択しておく方が安全ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

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