買ってからトラブルを呼ぶ2項目

事例2 リノベ済み、奇跡の「ポツンと格安」物件

●広告の謳い文句
〈駅徒歩5分、フルリノベーション済みで新築同様! 即入居可〉

○チャッピーの眼
〈物件概要の『私道負担』と『持分なし』という項目を見逃すな。前面道路の所有権を持っていない場合、将来の配管工事や建て替え時に、私道所有者から高額な『掘削承諾料(ハンコ代)』を要求されるトラブルが多発している。内装の綺麗さは、この致命的な法的リスクを隠すための化粧に過ぎない。〉

◎学び

道路の権利がなければ家は建たない。AIが“確認すべき論点”として拾い上げてくれる。あとは自分で裏を取る。→要確認。

私道負担とは家の前の道路が公道(国の持ち物)ではなく、個人の持ち物である場合、その権利の一部を持つこと。これがないと、道路の通行やガス工事などでトラブルになることがある。

家の目の前が幹線道路に変わったら…

事例3 将来を約束された「日当たり抜群」の角地

●広告の謳い文句
〈南西角地で日当り最高! 前面道路も広く開放感抜群〉

○チャッピーの眼
〈この前面道路、将来「都市計画道路」として拡幅される予定地に当たっている可能性があります。該当すれば、事業化にともなって敷地の一部が収用(買い上げ)の対象になって庭が削られたり、目の前が交通量の多い幹線道路に変わるおそれがあります。ここはAIがもっとも外しやすい項目なので、市区町村の都市計画情報サービスや都市計画課で「計画決定の有無と進捗」を必ず確認してください。確認が取れるまでは、30年住む前提では保留が無難です。〉

◎学び

「いまは静か」が「ずっと静か」とは限らない。不動産屋が「計画はまだ先ですから」とお茶を濁す不都合な真実も、AIは行政データから淡々と掘り起こしてくる。→即却下。

都市計画道路とは、都市の利便性を高めるために、将来道路を広げる予定があるルートのことだ。事業が決まると建築に厳しい制限がかかる。この時点で、私は“家を探している”というより“地雷原を進んでいる工兵”の気分だった。

事例4 相場を無視した「格安の土地広」物件

●広告の謳い文句
〈広大な敷地、建築条件なし。趣味を楽しむ庭づくりを。〉

○ジェミニの眼
〈ハザードマップと微地形を照合。この区画は周辺よりわずかに低く、過去の集中豪雨で浸水被害が出ているエリアだ。広告にある『格安』の理由は、地盤改良に多額の費用がかかること、および水害リスクの織り込みと推測される。家族の安全を最優先するなら選ぶべきではない。〉

◎学び

「安い土地」には必ず理由がある。AIは地形のわずかな高低差まで読み取り、ハザードマップという客観的な物差しでリスクを可視化してくれる。→即却下。