ゲーム廃人が1カ月ゲーム断ちした結果
患者はこう説明されて、試してみる価値があると思ったようだ。彼は1カ月間テレビゲームを断った後やってきて、ここ数年で最もいい気分だと報告した。
不安も減って、うつも減った。なぜか? それは、彼が報酬回路にドーパミンをあびせ続けることをやめ、脳にドーパミンの放出量を正常に戻す機会を与えたからだ。気分が良くなったことに彼自身が誰よりも驚いていた。
これはよくあることだ。ドーパミンを追い求めている最中に、原因と結果を見極めるのは難しい。お気に入りの“依存物質”から距離を置いて初めて、自分の人生や周囲の人々にそれがどんな影響を与えていたかが見えてくるのだ。
快楽商品を生産する企業にも責任がある
しかし、このプロセスが簡単だなどとウソはつかないでおこう。決して楽ではないのだ。
どんな“ドラッグ”なのか、人や状況によっては、まるで水着姿でエベレストに登るようにも感じられるかもしれない。だからこそ計画を立て、一歩ずつ進み、周囲の人々からのサポートを得ることが必要になる。
さらに、「依存を生み出す生活環境」(あらゆるものが“ドラッグ”化されてしまった世界)の問題は、個人だけでなく集団の問題だ。
私たちが消費する、依存を引き起こしやすい強力な快楽商品を生産し、利益を得ている企業もまた、解決策を見出す努力をする責任がある。
学校や政府、その他の大規模な機関は、健全な行動を促すためのガードレールやインセンティブをつくることができるのであり、そうすべきだ。
しかし、私たち個人や個々の家族は、そうした機関が何かしてくれるのを待っているわけにはいかない。命が危険に晒されているのだから。私たちはこの場所から、今すぐできることを始める必要がある。
一人ひとりが自分自身を変えていくことで、世界も変えていくことになる。
検索時にプレジデントオンラインに関連する記事が表示されます



