最高級モデルとの差は「粒立ち」「甘み」
ここで気になるのが、「2万円台でここまで炊けるなら、10万円を超える炊飯器は必要ないのではないか」ということだろう。
しかし、筆者がこれまで最高級モデルを試してきた経験からすると、価格差がまったく仕上がりに表れないわけではない。特に差を感じるのは、「粒立ち」と「甘さ」だ。
最高級モデルの中には、一粒一粒の輪郭が明確でありながら、中心までふっくらと仕上がるものがある。さらに、噛んでいくうちに米そのものの甘みが広がり、白いご飯だけでも食べ進めたくなるような炊き上がりになる。
今回の2万円台の炊飯器でも、ツヤや弾力、みずみずしさは十分感じられたが、米粒の輪郭の鮮明さ、食感の繊細さ、そして噛んだときに引き出される甘みという点では、筆者がこれまで試してきた10万円を超える最高級モデルとの差を感じる。
「どんなご飯を食べたいか」で選ぶ
日々の食事で、ツヤがあり、自分の好みに合った食感のご飯を食べたいのであれば、2万円台のIH炊飯器も十分検討できる。ご飯そのものを主役として、食感や甘みまで追求したいのであれば、やはり上位モデルのほうが満足度は高いだろう。
なお、比較した2台はいずれも圧力機能を搭載していないIHタイプだが、もう少し予算を上げれば、3万~6万円台の圧力IH炊飯器も選択肢に入ってくる。炊き上がりにもう一段こだわりたいのであれば、この価格帯まで広げて検討するのもひとつの方法だ。
今回改めて感じたのは、価格だけで炊飯器を選ぶのではなく、「どんなご飯を食べたいか」を考えることの大切さだ。普及価格帯の実力が上がり、2万円台でも炊き上がりにこれだけ個性が出るようになった。だからこそ、価格の高低だけではなく、粒立ち、柔らかさ、弾力、みずみずしさ、甘みなど、自分がご飯に何を求めるのかを基準に選んでほしい。
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