真逆の父親像を体現した演技力

4位 ディーン・フジオカ 42点
怜悧な官僚父&守る方策を誤った父の説得力

おディン様、今年はバツイチになられたそうが、話題作の出演が続き、豊作の年でもあった。まずは、なんといっても厚労省の官僚で育休中の父を演じた『対岸の家事』(TBS)だ。専業主婦のヒロイン(多部未華子)と公園で出会い、初めは説教&押し付けモードのいけすかない男だった。

第37回 東京国際映画祭 ディーン・フジオカ
第37回 東京国際映画祭 ディーン・フジオカ(写真=Dick Thomas Johnson/CC-BY-2.0/Wikimedia Commons

いや、いけすかないというか、融通がきかない四角四面なキャラクター。理路整然と説く「専業主婦のリスク」「共働きの必要性」には説得力があって、性格が悪いのではなく合理主義なだけとわかるし、この役でコメディリリーフとしての任務を果たした気もする。

劇中、妻の不倫疑惑や育児疲れでポンコツになりかけた姿には人間味があったし、母親に教育虐待を受けていた背景も見えてくると、一気に愛おしいキャラへ。多部未華子&江口のりことのトリオも波長が合っていた。眉目秀麗な佇まいだけで終わることなく、演技の幅をもりもりと拡張してきた感がある。