高市氏は「ネトウヨの姫」だったのか
こういった分析には、もちろん、納得のいくところもある。例えば、高市氏は「男性支配的組織」であるだろう自民党に、適応しているようにみえる。無所属で初当選し、自民党に入党するときには、「一生もんの選択」と発言していた高市氏にとって、自民党内の組織政治の世界をうまく泳いでいくことは重要な課題であっただろう。そしてリベラルから保守へと鞍替えしていったのは、もちろん、個人の思想信条の変化もあっただろうが、いまの日本の政治の現実を考えるときに、保守を前面に打ち出さなければ、けっして与党にはなれず、ましてやそのなかでも力を得ることはできないだろうという冷徹な計算がなかったとはいえないだろう。
井田さんによる分析は、賛同できるところはあるものの、「ネトウヨの姫」という称号には、あまり賛同することはできない。この言葉はまるで、高市氏が実力もないのに、男性を手玉に取ることだけで出世していったような印象を与えるからだ。
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