これまでのヒロインは本妻のポジション

また、昭和初期~中期を舞台にした「虎に翼」(2024年)では、ヒロイン・寅子(伊藤沙莉)の学友・梅子(平岩紙)の遺産相続問題で、梅子の夫の妾が登場。妾は実は梅子の息子ともデキていて、その事実を知った梅子は相続を放棄するかわりに、自らを縛り続ける“家”からも解放される展開が描かれた。

さらにさかのぼると、幕末から始まった「あさが来た」(2015年)ではヒロイン・あさ(波瑠)が新次郎(玉木宏)と結婚した後、義母が新次郎に妾を取らせようと思案するが、新次郎は女中が自分に寄せる思いを知りつつも妾の話を受け入れないという展開が描かれた。

つまり、これまでの朝ドラヒロインはあくまで本妻側。愛人の立場になることはなかった。「ばけばけ」はそのボーダーを越えようとしているのだろうか。