近代科学史に前例のない「事件」

この要約でもわかるように、サトシの物語はイエス・キリストによく似ている。

ホワイトペーパーはビットコイナー(熱狂的なビットコイン支持者)にとってのバイブル(聖書)であり、その創造主は何人かの弟子とともに布教に努めたが、ほどなくして身を隠してしまう。3年後に一瞬だけ“復活”したものの、それ以降はいっさいの痕跡を残していない。そして(すくなくともビットコイナーにとっては)、サトシはイエスと同じく人類を新たな世界へと導いたのだ。

ジャーナリストのベンジャミン・ウォレスは、「革命的な技術を考案し、それを世に送り出しながら名声を求めなかった人物というのは、近代科学史において前例がなかった」という。