「わかってなさそう」なときは子どもに説明してもらう
また、子どもを見ていて、「本当にわかってるのかな?」と思ったら、子ども自身に考えた内容を説明してもらうことです。
難しい問題の考え方・解き方について「これってどういうことだったの?」と聞きます。そのとき、親自身が問題の解き方などを知っている必要はありません。それでも子どもの様子から、「自信がありそうだからわかっているな」「ちょっと怪しいな」などとわかるはずです。
本人も、しゃべりながら考えの足りないところ、あいまいな部分に気づくでしょう。
問題を解く際には、間違いがつきものです。
間違っていた問題については、解き直しの前にやることがあります。どこで間違えたのかを振り返ることです。
解きっぱなしにするのではなく、「振り返り」と「解き直し」をしましょう。振り返りをして勘違いしていた部分がわかれば、解き直しが半分終わったも同然。効率よく解き直すことができます。逆にいうと、振り返ることなく同じ問題を解き直しても「なぜ間違えたのか」がわかっていなければ、根本的な理解につながらないことも多いです。
自分の解答を見直して、「何がわかっていたら正解になったのか」「知らなくて間違えたのか、勘違いなのか、計算ミスなのか」などを確認しましょう。
振り返りをするときは、上の例のように、間違えたポイントを自分で一言コメントのように書くのがおすすめです。コメントを残すことで、自分の頭の中を再整理することができます。
「ミスしないようにね」とは言ってはいけない
お父さんお母さんはよく「ミスしないようにね」「ミスを減らそうね」と言ってしまいますよね。でも、これらの言葉には何も具体性がありません。具体的にどうしていいかわからないので、この言葉だけでは実際にミスを減らすことにはつながりません。
「今回は単位の間違いに気をつけよう」「今回は問題文を正確に読もう」というように具体的な行動に落とし込んではじめて、ミスを減らすことができます。そのために、たくさんミスをして分析することが大事です。
先ほど例に挙げたように、普段からミスの原因を自分でまとめていくと、自分がしやすいミスがだんだんわかってきます。その内容をもとに、テストにおける目標を具体化していくとよいでしょう(「今回のテストでは、単位の勘違いをしない」など)。
ミスを振り返って分析するのも勉強の一つです。この習慣がついていると、大学受験を含め、社会に出てからも必ず役立ちます。人間は失敗する生き物。失敗自体を完全に防ぐことはできませんから、失敗したらそれを振り返って次に活かすことが重要なのです。