政治のきっかけは昭和恐慌

片山哲は戦後突然現れた政治家ではなかった。彼の政治キャリアは1930年代の昭和恐慌期にまでさかのぼる。

彼は経済政策の目的を一般市民の生活向上に置き、上からの経済回復ではなく、下からの購買力拡大による景気浮揚を目指した。この視点は、今日の分配政策や格差是正の議論に直結するものだ。

1929年10月、ニューヨーク株式市場の暴落から始まった世界恐慌は、巨大な津波となって日本経済を襲った。1930年から31年にかけての「昭和恐慌」は、日本社会の基盤を揺るがす壊滅的打撃をもたらした。