日常生活を整えるには何をすればいいか。精神科医で禅僧の川野泰周さんは「日常生活のさまざまな行動のなかで片づけを“ルーティン化”するといい。例として、禅僧が修行時代に経験している生活スタイルがわかりやすい」という――。
※本稿は、川野泰周『半分、減らす。』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
日常生活で片づけを「ルーティン化」する
部屋が散らかる原因は、物を捨てないことだけではありません。
当たり前のことではありますが、私たちは散らかった物をしばしば、「片づけない」ままにしてしまいがちです。
片づけが苦手な人は、「物は使ったら、もともとしまってあった場所に戻す」という単純すぎるくらい単純な「片づけのルール」に則って行動することが難しいのです。
どうすれば改善できるのでしょうか。
ベストな方法は、「日常生活のさまざまな行動のなかで片づけを“ルーティン化”してしまう」ことです。
たとえば「帰宅後の行動」を考えてみましょう。
なんといっても帰宅後は物を散らかしてしまうリスクが最も高い時間帯です。まず帰宅後の行動を振り返ってみましょう。
洋服を脱いで、そのへんにポイと投げ捨てていませんか? カバンや時計などをはずして、適当な場所に置きっぱなしにしていませんか?
お風呂に入ろうと、洗濯された下着やパジャマなどをタンスまたは“洗濯物の山”から引っ張り出すとき、洗う物はそこらへんに放っぽりだしたままにしていませんか?
数え上げればきりがありませんが、これを繰り返していると部屋は散らかり放題になるのもしかたありません。