若者より高齢者のほうが抜歯のダメージ大

抜歯は年齢が上がるにつれ骨の密度が低下し、骨が硬くなるため、抜歯自体が難しくなり、治療の負担が増します。このため、若い世代よりも抜歯後の腫れや痛みが長引きやすく、回復にも時間がかかることが一般的です。

また、持病を抱えている方も多くなるため、手術に伴う麻酔や出血のリスクが増す点も注意が必要です。特に高血圧、糖尿病、心疾患などがあると、血圧の変動や感染症のリスクが高まり、麻酔の使用にも慎重さが求められます。術後に出血が止まりにくかったり、傷の治癒が遅れる可能性も高くなります。

さらに、親知らずが周囲の歯や歯茎に問題を起こしていない場合、無理に抜くことで健康な組織や歯に悪影響を及ぼすリスクもあります。例えば、抜歯時に周囲の骨や歯茎が損傷し、後遺症として痛みやしびれが残るケースもあるため、抜歯が必要か慎重に判断することが重要です。

自分で判断せず、専門家に相談を

加えて、免疫力が若年層に比べ低下しているため、術後の感染症リスクが高まることもあります。こうした身体的な変化を考慮し、医師と十分に相談してから判断することが必要です。

親知らずの存在は、見えないところであなたの健康を脅かす可能性があります。放置してしまうことで、将来的に大きな問題を引き起こすことも考えられます。親知らずの管理を怠らず、定期的な歯科検診を受けることで、自分の口腔内の健康を維持しましょう。

最後に、疑問や不安がある場合は、早めに歯科医に相談し、適切な治療を受けることが重要です。親知らずのリスクを理解し、健やかな口腔環境を保つための意識を持ち続けることが、より良い生活につながります。

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