「いまさら、結婚するのは無理かも」
H絵さんは、プロフィールをきっかけに自分の本心と改めて向き合った。すると、「結婚はしたいけれど、この歳で婚活をしてももう遅いのではないか」という不安を感じていることを自覚した。
ネットには「40歳で結婚なんて、現実的ではない」「子どもを望む男性は、30代前半までしか相手にしない」など、H絵さんの心を折るような口コミがあふれている。ネガティブな情報に触れていると、「いまさら婚活をしても、結婚するのは無理かも」「みっともないと思われるんじゃないか」と自分を否定する言葉が浮かんでくるものだ。
そんなとき、H絵さんは、同じ職場の5歳上の女性が結婚したことを知った。ランチに誘って話を聞くと、相手はアプリで出会った同世代の男性だという。歴史好きで、史跡巡りが趣味という共通点があり、初対面から話が弾んだそうだ。「どうしてそんないいお相手と出会えたんですか?」と聞くH絵さんに、彼女はこう答えたそうだ。「本気で結婚したくて、真剣に婚活しただけだよ。H絵さんは、本当に結婚したいの?」と。
その言葉を聞いて、H絵さんはハッとした。「この歳で婚活なんて」とか「アプリではいい人に出会えない」とか、決めつけていたのは自分自身だということに気づいたのだ。私はよく婚活塾生にこう問いかける。「その考え方は、あなた自身を幸せにしますか?」自分を幸せにするのもしないのも、自分次第。何歳であろうと、「今の私にぴったりの相手に愛されて、幸せな結婚をする」と決めている人が、それを実現することができる。
プロフィールを書くときの3つのポイント
H絵さんは、プロフィールを一新して、あらためて婚活アプリに登録をした。婚活向けのプロフィールを書くポイントは、次の3点だ。
1.「真剣に結婚相手を探している」ということを伝える。
2.「自分と結婚したら、こんないいことがある」ということを伝える。
→たとえば、「料理が好きで、先日実家で作ったら家族に好評でした」「友達には、話しやすくて、一緒にいると安心すると言われます」と、具体的にイメージできるような内容を書くといい。
3.仕事や趣味のことを伝える。
→仕事の話題は、男性もイメージしやすくて話題が広がりやすい。ただし、会社の悪口や仕事のグチを書くくらいなら、仕事のことには触れないほうがいい。
趣味は、ありきたりのものよりも「80kgのバーベルにチャレンジしています」「コーヒー豆を家で焙煎しています」などマニアックな内容の方が目に留まり、話が弾みやすい。「ゴルフを始めたので、教えてください」「最近こんな映画を見ました。おすすめの作品をおしえてほしい」など、「教えて」系も有効だ。
婚活のプロフィールでは、何より「本気で結婚相手を探している」と伝えることが肝心だ。その上で、話しかけやすくて、ポジティブで、「一緒にいたら楽しそう」と思ってもらえたら成功といえる。
プロフィールを変更してから半年。H絵さんはアプリで出会った3歳下の男性と結婚を見据えて交際をスタートさせた。H絵さんは、兄の影響でプレミアリーグの試合を配信でよく観ている。3歳下の彼もサッカーファンで、H絵さんのプロフィールを見て興味を持ったそうだ。
プロフィールは、写真と同じくらい大切な自分の「顔」といえる。
「私はこういう人間です。結婚したいと思っています」ということをまっすぐに伝えることから、婚活はスタートする。「いい人がいない」と嘆く前に、自身のプロフィールを見直してみることをおすすめしたい。
1970年生まれ、東京在住。約9年間の婚活中には、条件を下げたり、妥協を重ねることで「婚活ウツ」を発症。そこから研究を重ね、数々のワークを生み出し、実践。39歳から再開した婚活では、出会いから2カ月でプロポーズに至るスピード婚を果たす。自身の経験を通じて構築した〈最短最速で理想通りの男性と結婚する方法〉を伝える「3ヶ月で全員婚活卒業!婚活塾」は全国から参加の受講生で毎回即満席となる。受講生の成婚年齢は40代が一番多く、平均44歳。50代の成婚者も少なくない。結婚相談所Lulu Spacesの代表も務める。近著は『結局、理想を下げない女が選ばれる』(フォレスト出版)。