気持ちを出し切る「ビリビリワーク」

① A4以上の紙を用意し、タイマーで10分間をセット。その紙に、自分の感情をペンで書きなぐる。コツは、気持ちを出し切るつもりで、勢いよく書き続けること。思い切りネガティブでいい。正直に書く。
 ② 10分経ったら、書いた紙をビリビリに破く。
 ③ 環境的に可能であれば、破いた紙を燃やす。燃やせない場合は、そのままゴミ箱へ。

その他、カウンセラーなどのプロの存在を頼るのも良いだろう。自分の心にしっくりくる方法で「表」に出していこう。

4.失恋を「からだ全体で」受け入れる

頭ではわかっていても、ついLINEや電話をしてしまったり、彼のことを考えてしまったりする。そんなときは、無理やりにでも「行動」を変えてみよう。たとえば、スマホを触りたくなったら外に出てジョギングをするとか、お風呂に入るとか。モノを整理したり掃除をしたりするのもおすすめだ。心はコントロールできないけれど、「行動」は変えられる。「行動」が変わることで、メンタルも変わる。キレイごとに聞こえるかもしれないが、だまされたと思ってやってみてほしい。

5.「それは自分を幸せにする?」と自分に問いかける

それでも彼の行動を詮索したり、SNSをチェックしたりしたくなったとき、鏡に向かって自分に問いかけてみよう。「その考えは、その行動は、私を幸せにする?」と。「自分を幸せにすることができるのは、自分」という意識を持とう。

この5つのステップを踏むことで、少しずつ、自分や相手を責める気持ちが薄れ、失恋を受け入れていくことができる。

久しぶりに洋服を選びに街へ出て…

E美さんは、アドバイスどおり5つのステップを実行した。一度ではなく、何度も。失敗してしまうこともあったが、そんなときも自分を責めないようにして、ただ続けてみた。

異動願いはすぐにはかなわなかったが、友達と食事に行って話を聴いてもらったり、私につらい気持ちをぶつけたりして、苦しい気持ちを表に出し向き合った。もともと体を動かすことが好きなので、彼のことを考えて気持ちが落ち込みそうなときは、外へ走りに行くようにした。

ワークでふと鏡を見たときに、E美さんは自分がやつれ、くすんでいることを自覚した。

「そういえば、ファッション好きの自分が、彼と離れてから新しい洋服を1着も買っていない」と気づいたE美さんは、久しぶりに洋服を選びに街へ出た。

何か新しいものを探している
写真=iStock.com/pixelfit
※写真はイメージです

それから3カ月ほどが過ぎて、心の奥底では痛みを感じながらも、少しずつ以前よりは普通に彼と接することができるようになったかなと思えた頃、希望していた東京へ異動することが決まった。

その後、E美さんは大学講師の男性と合コンで知り合い、意気投合。出会って半年後に結婚し、現在は夫と協力して子育てをしながら、大好きな仕事を続けている。

失恋は、つらい経験だ。傷ついた心を癒やす方法も、立ち直るまでの期間も、人によってさまざまだろう。けれど、いつかは必ず前を向いて歩きだせる日がくる。そう信じて「行動」を変える5つのステップを自分のペースで試してみてほしい。

伊藤 友美(いとう・ともみ)
アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラー

1970年生まれ、東京在住。約9年間の婚活中には、条件を下げたり、妥協を重ねることで「婚活ウツ」を発症。そこから研究を重ね、数々のワークを生み出し、実践。39歳から再開した婚活では、出会いから2カ月でプロポーズに至るスピード婚を果たす。自身の経験を通じて構築した〈最短最速で理想通りの男性と結婚する方法〉を伝える「3ヶ月で全員婚活卒業!婚活塾」は全国から参加の受講生で毎回即満席となる。受講生の成婚年齢は40代が一番多く、平均44歳。50代の成婚者も少なくない。結婚相談所Lulu Spacesの代表も務める。近著は『結局、理想を下げないひとが選ばれる』(フォレスト出版)。