「男は論理的、女は感情的」のウソ
でも、いいんです。大丈夫、捨てる神あれば拾う神ありで、呼んでくれる人たちもいます。別のマーケットがあるからです。
よく男は論理的、女は感情的と言いますが、わたしは男が論理で動くなんて思ったことがありません。もし論理で動くなら、世の中にもっと正論が通っているはずです。彼らが何で動くかですって? 利害です。
女も利害で動くけれど、損得勘定は相対的に男のほうがはっきりしています。利害をちらつかせたら、彼らはかんたんに落ちます。政治家を見ているとわかるでしょう。
歳を取ったら邪気が減ってきて無邪気になりました。加齢の効果です。若いときは邪気満々。昔はオヤジ転がしが楽しくて仕方なかったけれど、今はどんどん無邪気になりました。無邪気になるほうが人生はずっと楽ですが、邪気は人間のエネルギーにもなります。
1948年、富山県生まれ。認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長。女性学、ジェンダー研究のパイオニア。現在は高齢者の介護とケアの問題についても研究している。京都大学大学院博士課程修了後、平安女学院短期大学助教授、京都精華大学助教授、メキシコ大学院大学客員教授、コロンビア大学客員教授などを歴任。1994年、『近代家族の成立と終焉』(岩波書店)でサントリー学芸賞受賞。著書に、『家父長制と資本制』(岩波現代文庫)、『おひとりさまの老後』(文春文庫)、『女の子はどう生きるか』(岩波ジュニア新書)、『アンチ・アンチエイジングの思想』(みすず書房)など多数。
