先輩投資家ウォーレン・バフェットとの共通点
本書『87歳、現役トレーダーシゲルさんの教え』でも何回か、「投資の神様」ことウォーレン・バフェットについて触れています。バフェットと私を比べるのはおこがましいですが、私とはいくつか共通点があると思っています。
1つは年をとっていること(笑)。バフェットは1930年生まれ。私より6歳年上です。そんなバフェットが現役なのですから、私が年齢を言い訳にしていいわけはありません。
投資スタイルとしても、「事業の内容を理解できる」「長期的に業績が良いことが予想される」「割安である」といった企業の銘柄を買うのは同じです。
結局、長い間株式市場から退場することのない投資家というのは、ある程度自分のスタイルはありつつも、似たような投資スタイルになっていくのではないかと思います。
あとは、お金は副産物だと思っていること。無駄なお金を使わないこと。そして、自分にウソをつかずに生きていること。
2023年4月、彼はインタビューにこう答えています。
「『好きなものを食べるのではなく、一生ブロッコリーとほかにいくつかのものだけを食べれば余命が1年延びる』と誰かに言われたら、私は『1年余分に生きなくていいから、自分の食べたいものを食べさせてくれ』と言うだろう。
幸せであることは、寿命に大きな違いをもたらすと思う。私はホットドッグやホットファッジサンデーを食べたり、コーラを飲んだりしているときに幸せを感じる」
私自身も「もう引退したら」「身体のことを考えたら」と言われることもありますが、大きなお世話としか思いません。
私はいまこの生活を楽しんでいます。健康だけを気にして好きなこともできずに窮屈に生きるより、好きなことをやって楽しんで生きるほうが絶対にいい人生だと思います。
人をうらやむより自分の頭と身体を動かしたほうがいい
もちろん、バフェットとの違いもたくさんあります。まず、生まれたときの環境の違いも大きいですよね。こっちは貧乏農家、かたやバフェットは父親が証券会社を営み、下院議員にも当選しているような裕福な家庭です。
株は元手がものをいいますから、そういう意味では非常にうらやましいです。バフェットくらいの元手があれば、いまごろどれだけ資産を伸ばせたことか。
けれど、それをうらやんだって何にもなりません。うらやむことにエネルギーを使うよりも、自分の頭や身体を動かしたほうがいい。自分の力で人生は切り開けるわけです。