いい会社の株を買う、株取引を楽しむ、人生を楽しむ

投資手法も違いがあります。私はデイトレードが中心ですが、バフェットは長期投資を基本としています。また、私はデイトレードで常時80銘柄ほど、長期保有で20銘柄ほど保有していますが、バフェットは基本的に優れた企業を買収、あるいは株式を大量に取得する集中的な投資を行います。

けれど、この違いは投資や人生の本質からすれば、些末さまつな違いだと思います。

いい会社の株を買う。株取引を楽しむ。人生を楽しむ。やっぱり、それに尽きると思います。

こんな私の姿を見て、よく「自分には無理だ」「あなただからできるんでしょう」という人もいます。けれど、私とあなたの一体何が違うんでしょうか。

私だって震災や大病を経験したり、バブルで財産を大きく減らしたりと散々な目にも遭っています。

やらない理由を挙げるのは簡単です。でも、私に言わせれば、本当にやりたいのであればやらない理由はどこにもありません。

バフェットは77歳のとき、資産を100億ドル増やしました。そんなことを聞くと、「自分もがんばらなあかん」と思います。読者のみなさんも、「あの人ががんばっているなら自分も」という存在を見つけてみると、人生に張りがでるかもしれません。なんなら「87歳の藤本茂というじいさんにできるなら、自分にだってできるはず」と思ってもらえたら嬉しいですね。

あなたの人生を、私は応援していますよ。

資産の多寡そのものにはこだわっていない

本書には、「この株でいくら儲けた」「この株でいくら勝った」という、株式投資の本でよくある話がほとんど出てきません。

正直なところ、覚えていないんです。最初に買った株は70年近くも前の話になりますからしょうがないにしても、ちょっと前の話でも覚えていません。

2002年以降であれば、ノートでいくら勝っていくら負けたかはわかりますが、それを振り返ることに意味を見出すことはできません。

デイトレードを繰り返し、勝てば資産は増えるし、負ければ減る。それだけのことです。

結果として資産が増えたり、減ったりするだけであり、資産の多寡そのものにはあまりこだわっていないんです。それに、取引を終えてしまえば、それはもう過去の話。

次の取引につなげる必要はあるにせよ、深くこだわることはありません。