買った後に価格が下がったら、損切りするのが投資の王道。ファイナンシャルプランナーの藤原久敏さんは「とはいえ、ルール通りに投資をするのがしんどい場合もあります。そんなときは、ギャンブルと割り切って無理のない金額で楽しむのも一つの方法です。宝くじよりもずっと割がいいはずです」という――。

20%に迫る金利に引かれて投資

トルコリラの下落が、止まりません。

2015年頭には1リラ=50円程度だったのが、下落に下落を続け、本稿執筆時点(2023年7月下旬)では1リラ=5円強と、10年足らずで、その価値は10分の1にまで下落しています。

トルコの国旗がある風景
写真=iStock.com/imagedepotpro
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さすがに、これはもう下げ止まるだろうとの期待感や、20%に迫ろうかという高金利に引かれ、リラに投資して、大きな損失を負っている人は多いのではないでしょうか。

私も以前、そんな下げ止まりへの期待と高金利に引かれ、FX(※1)でリラに投資をして、100万円以上の損失を出しました。

そのショックでいったんはリラから離れるも、中途半端な気持ちで投資をしていたことを大いに反省。

そして一昨年、今度はFXレバレッジ1倍法(※2)で、再びリラに投資をしたことは、以前の記事「『トルコリラ暴落で100万円失ってたどり着いた』どんなに価格変動しても不労所得を確保する方法」でも書いたとおりです。

※1 外国為替証拠金取引のことで、証拠金の25倍もの外貨を取引できる
※2 取引額と同額の証拠金を差し入れることで、ロスカットを避け、長期間にわたって保有するための投資法

腹をくくって投資するも、現在、約50万円の含み損

すなわち、私は今では「リラは絶対に手放さない」と腹をくくって、リラに投資しているわけです。

そして、リラが下落するタイミングでの買い増し(ナンピン買い)も続けており、リラの下落とともに保有額は増え、現在、20万リラ分を保有しています。

1リラ=5円強として、日本円にして、約100万円強といったところです。

ちなみに、私が再び、リラへの投資を始めたのが1リラ=12円前後のタイミングだったので、ナンピン買いで購入価格はかなり下がっているとはいえ、平均購入価格は8円程度。

なので、リラ下落による含み損は現在、60万円程度[〔8円(平均購入価格)-5円(現在価格)〕×20万リラ]。

実際には、これまでに受け取った金利(スワップ金利)による埋め合わせがあるので、正味の含み損は50万円といったところでしょうか。