質の高い人脈を築く方法②:相手の心を開く

第二に、相手が最大限に力を発揮するのを助けましょう。あなたが助けたいと思っているのがわかれば、相手は心を開きます。良き指導者となることは、これを実現する強力な方法ですが、方法は他にもあります。助けが必要な同僚に手を貸したり、相手の話をじっくり聴いたりすることは、もっと気軽に他人を手助けする方法です。プロジェクトに前向きな意見を述べたり、アイデアに賛成したりして、いわば、弦楽器の音を響かせる共鳴板のような働きをすることによって、私たちは他人の人生に大きな変化をもたらせるのです。

ジェーンは指導者として稀にしか見られない方法で、教え子たちの成長を献身的に支えました。その結果は、彼女の教室から、数多くの著名な専門家が育ったことに如実に示されています。

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質の高い人脈を築く方法③:自分の心を開く

第三に、心を開いて、相手を信頼しましょう。自分の弱点を隠さず、失敗を語り、欠点に正直になりましょう。壁をつくらず、自分もまた成長の余地があることを示しましょう。

それは、自分の立場を不安に思ってばかりでは難しいことです。もし、あなたが指導的な立場にあるのなら、周囲の人々から持ち上げられて、弱みを見せるのはいっそう難しいでしょう。ですが、才能にあふれたすばらしい人物でも、たくさんの失敗をするものです。あなたと同じく! 完璧な人間のふりをするのはやめましょう。そうすれば、意義のある絆を結ぶための第一歩を踏み出せます。

信頼を築くための、もうひとつの方法は、完全に任せてしまうことです。いったんだれかに仕事を頼んだら、頻繁に進捗確認をしたり、アイデアを無視したりしないことです。

博士課程に進んだばかりの私に、ジェーンは研究プロジェクトの重要な部分を任せてくれました。そして、私が失敗すると、昔は自分だって失敗をくり返したし、それも研究のうちなのだと言ってくれたのです。