オンラインミーティングで相手を詮索するような言葉はNG

×【余計】誰かいらっしゃるんですか?
○【愛され】何かあれば遠慮なく言ってくださいね

ここ数年、コロナ禍によってオンラインミーティングが増加。ミーティング中、子どもの声などが聞こえると、「誰かいらっしゃるんですか?」と声をかける人もいれば、インターホンが鳴ったら「出なくて大丈夫ですか?」と言ってしまう人もいる。

「自分としては気を使ったつもりでも、相手は『詮索されている』と感じる場合があります。ミーティングを始める前に『何かあれば、遠慮なく言ってくださいね』と伝え、相手のほうから言い出すまでは、何も聞かないようにしましょう。どうしてもミーティングを続けることが難しそうな様子が見られたら、休憩を取るのもおすすめです」

また、リップサービスのつもりで、「すてきなお宅ですね」などと言うのも、相手を不快にさせる恐れがあるNGワードだ。

「大丈夫」は捉え方が人それぞれ。質問には具体的に答えよう

×【余計】大丈夫です
○【愛され】△△まで終わっていて、○日までに残りを仕上げます

「『大丈夫』という言葉には、いろいろな意味があります。例えば、『OKです』という意味で使う場合もあれば、『結構です』という意味で使う場合も。さらに、仕事の進捗しんちょく状況を聞かれて、予定より少し遅れていても、上司に心配をかけまいと『大丈夫です』と答える人もいるでしょう。しかし、ふたを開けてみたら上司が思っていた通りに進んでおらず、『大丈夫じゃないじゃないか!』といったトラブルを招きます」

仕事の進捗を聞かれたときは、あいまいな言葉で答えるのではなく、「△△まで終わっていて、◯日までに残りを仕上げる予定です」など、相手が知りたいと思っている内容を具体的に伝えることが大切。また、困っていることがあるなら、早めに相談することがトラブルを回避するコツだ。

公認心理師 大野萌子さん
大野萌子(おおの・もえこ)
公認心理師
日本メンタルアップ支援機構代表理事。人間関係を改善するコミュニケーション等をテーマに年間150件以上の講演・研修を行う。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える働く人のための言いかえ図鑑』(サンマーク出版)ほか。
藪 智子
ライター