相手を軽んじている印象に。悩んでいる気持ちを受け止めて

×【余計】そんなことで悩んでいるの?
○【愛され】悩んでいるんだね。どこが問題なの?

部下や後輩に悩みを相談されたら、まずは気持ちをしっかりと受け止めることが重要だ。

「先輩や上司にとっては大したことでない問題でも、『そんなこと=さまつなこと』と相手を軽んじる言い方は失礼です。基本的に、人は自分を受け入れてほしいもの。まずは『悩んでいるんだね』と相手の気持ちを受け止めたうえで、『どこが問題なの?』と相談に乗りましょう」

せっかちな人ほど、「どこが問題なの?」「じゃあ、どうするの?」と結論を急ぎがち。また、相手を元気づけようと「大丈夫。あなたならできる」と声をかける人もいるが、根拠のない「大丈夫」は、「軽くあしらわれた」と思われるもの。

「その仕事に対して経験値が高く、あと少しで達成できそうな人なら、『大丈夫、あなたならできるよ』と背中を押してあげてもいいでしょう。しかし、経験値が低く、自信の持てない人に言うと、かえってプレッシャーに。相手によって言葉を選ぶことがポイントです」

マウンティングされているような「良しあし」を表す言葉は避ける

×【余計】それはよかったです
○【愛され】それは何よりでした

「自分の行動が相手に喜ばれたときなど、『それはよかったです』と返しがちです。しかし、『よい/悪い』は評価を表す言葉で、相手をジャッジする意味合いがあります。後輩に対して、『よかったね』と声をかけるのはOKですが、上司や目上の人、クライアントのほか、年上の部下に対しては使わないほうがいいでしょう」

また、同僚など立場が同等の人であっても、自分を評価するニュアンスを含む言葉をかけられると、「マウンティングされた」と感じ、カチンとくる場合がある。「それはよかったです」は、悪気なく無意識に使ってしまいがちだが、相手を不快にさせてしまう恐れがあるので、できるだけ避けたほうが無難だ。

「自分の行動が喜ばれたときは、相手が誰であっても、『それは何よりでした』『お役に立ててうれしいです』と返すほうが好印象です。『それはよかったです』と言うより丁寧な表現になるので、覚えておくといいでしょう」

「さすが!」「なるほど~」は連発しない