医者が教える最強の解毒術』などのベストセラーで知られる医師の牧田善二さんは、「カロリーが高いものを食べると太ると思っている人は、アルコールを制限します。でも、これからの常識は『お酒を飲むと痩せる』です」と語る。本当なのか。医者が教える「太らない食事の新常識」、その仕組みとは──。

お酒が太るのは「糖質のせい」

肥満を解消したいなら、あるいは太りたくないなら、血糖値を上げない食事を心がけることが大事です。そして、そのために必要なのは「糖質摂取量を控えること」のみです。

脂質を控える必要も、タンパク質を控える必要もありません。脂肪たっぷりのステーキをいくら食べても太りません。

料理がのったテーブルの上で白ワインの入ったグラスで乾杯する様子
写真=iStock.com/petrenkod
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同様に、アルコールは太りません。糖質の多いビールや紹興酒をたくさん飲めば太りますが、それは糖質のせいであって、アルコール成分によるものではありません。

見るべきは「カロリーではなく糖質含有量」

ところが、「カロリーが高いものを摂取すると太る」と思っている人たちは、アルコールを制限します。

食品成分表を見ると、たとえばウイスキーは100グラムで237キロカロリーあります。対して、茶碗一杯のご飯(150グラム)がおよそ240キロカロリーです。だから、カロリーで考えたら、どちらも同じように太るはずです。

しかし、そうはなりません。ご飯が糖質のかたまりであるのに対し、ウイスキーは糖質ゼロだからです。

糖質を含まないウイスキーをいくら飲んでも太りません。見なければならないのは、カロリーではなく糖質含有量です。