「バレなければOK」もアリ
ただ、僕の問題解決の方法は、ほかの人とかなり違うかもしれません。
僕は問題解決をするときに、人から“ずるい”と思われる手段も含めて解決策を考えます。
「ずるい」にもいろいろあります。法に触れなければアリの場合もあるし、バレなければOKの場合もあります。
たとえば、2005年に、堀江貴文さん率いるライブドアがフジテレビの筆頭株主だったニッポン放送を買収しようとして、大きな騒動になりました。メディアでも連日報道され、時間外取引で株を買い占めるのはずるいという論調が高まったりして、結局買収は実現しませんでした。
でも、株を売りたい人と買いたい人がいて、時間外取引という仕組みは存在しているのだから問題はないはずです。それがずるいのであれば、そのシステムをなくせばいいだけなので。実際、この買収騒動のあとに証券取引法が改正されたので、それまでは合法だったということになります。
このように、人が「ずるい」と言うときの大半は感情論なので、何かを判断するときに考慮する必要はないんです。他人の感情や世間体、モラルなどは時間が経てば変わる不確定要素なので、考えるときの軸にしないほうが長期的な正解を手に入れることができるでしょう。
なので僕は、物理的な被害や被害者がいないのであれば、問題解決をするときにずるい手を使うのはアリだと考えています。
ずるい解決法をアリと考えるか、ダメと考えるかは人によって違うでしょう。もちろん、僕は最善策と思って発言しているのですが、「そういう手もあるよね」という方法もあれば、人によっては「それはダメでしょ」と思うような方法もあるかもしれません。
クレーム対応はメール1通で
僕は問題解決をするときには、いつも次のように考えます。
「いかに手を抜いて、ラクして成果を上げるか」
だから、仕事でも人生でも、何か問題に直面したときは、「どこかに必ず抜け道はある」と考えてきました。
振り返ってみると、僕は大学受験でも、アルバイトでも、社会人になってからも、いつも人と違う道を選んできました。
僕は以前「2ちゃんねる」の管理人をやっていたのですが、こうしたサービスを提供していると、ときどきユーザー間で誹謗中傷、名誉毀損などの問題が起きたりします。近年だとツイッターなどのSNSでも珍しくないですよね。
こういう問題が起きたとき、サイト運営側の対応はけっこう面倒なんです。投稿者を訴えるといった話になると、かなり手続きが煩雑になります。
流れをざっくり説明すると、
①まずサイト運営者にIPアドレスなどの開示をするように裁判所に請求する
②IPアドレスが開示されたらプロバイダー(インターネット接続業者)を特定して、プロバイダーに投稿者の氏名・住所などの発信者情報を開示するように裁判所に請求する
③発信者を特定できて初めて投稿者を訴えることができる
というように、ちゃんと手続きを踏もうとすると裁判所に3回請求しないといけないんです。
2ちゃんねるなどのサイト運営者は、投稿者がどのプロバイダーを利用しているかはわかるので①の手続きは省けます。それでも、投稿者に文句を言おうとすると、裁判所を介してプロバイダーに発信者情報の開示請求をしないといけません。1件1件、この作業をやるのは、かなりの手間なんです。