なぜ、強面のヤンキーが子犬を抱くといい人に見えるのか

「3本柱&ギャップ理論」の解説

就活に向かう心構えをお伝えしたところで、フレームの解説をしていきましょう。私がつくった「3本柱&ギャップ理論」とは、短い面接時間で自分のことを伝え切るために、

① 自分の学生生活を3つの柱に集約し、
②それぞれが程良いギャップを構成する

というものです。

このフレームの手順は以下の通り。

難しいものではなく、転職活動にも応用できるので、個人でも複数人でもぜひ試してみてください。

Q1 あなた自身を構成するキーワードを、紙に書けるだけ書いてください。
Q2 その中から、10個大切だと思うキーワードを選び、それを他人に説明してください。
Q3 最終的に3つに絞り込んで、それを「私の3本柱」として、プレゼンしてください。

選んだ10個のキーワードと絞り込んだ3本の柱が、今後の就職活動の核となります。

なぜ3つなのでしょうか?

心理学的に、人間が最も記憶しやすいポイントは3つだといわれているから。これはご存じの方も多いでしょう。スティーブ・ジョブズもあらゆるプレゼンでこのマジック3を多用していました。「集中力を欠く現代人はポイントを3つも覚えられない」という異論も出ているようですが、ビジネスの場ではまだまだ有効な法則といえるでしょう。

偶然ではありますが、私の会社の2018年度の就職活動のエントリーシート課題は、「あなたが学生生活でやってきたことを3つ書いてください」でした。

そして、ギャップとは「ヤンキー子犬理論」に基づいています。そう、普段は怖いヤンキーが子犬を抱いていると、必要以上にいい人に見える、という「ギャップ」に関する理論です。就活に限らず、仕事・恋愛においてもギャップは重要な要素。心理学で「ゲインロス効果」と呼ばれるこの現象は、周囲に与えていた印象を、ポジティブ、またはネガティブに裏切ることでギャップが生まれ、そのギャップに比例して強い印象を与えることができるというもの。

差し出した女性の手にやさしくタッチするチワワ
写真=iStock.com/Ruslanshug
※写真はイメージです