女性は日々、女性ホルモンの分泌量増減やバランスのくずれによる「ゆらぎ」の影響を受けている。こうした「ゆらぎ」を小さくするにはどうすればいいのか。産婦人科医の松村圭子さんと薬学博士の小川博さんに聞いた――。
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女性ホルモンのゆらぎが、心身の不調の一因

「女性ホルモンの『エストロゲン』と『プロゲステロン』は、月経周期に伴って規則正しいリズムで増減を繰り返しています。しかし、そのリズムが乱れると、ホルモンの“ゆらぎ”につながり、心身の不調を引き起こします」(松村圭子さん)

特に、閉経前後の10年間である更年期に入ると、エストロゲンの分泌量は、大きくゆらぎながら低下していくため、次のような心身の不調を招くという。

【図表1】エストロゲンの分泌量
【図表1】エストロゲンの分泌量
ホルモンのゆらぎによる
【体の不調】
頭痛
めまい
動悸
肩こり
腰痛
関節痛
発汗
のぼせ
ほてり
疲れ
不眠
【心の不調】
イライラ
気分の落ち込み
不安感
憂うつ感

「エストロゲンの分泌量の低下による女性ホルモンのゆらぎは、更年期だけでなく、30代後半からのプレ更年期世代にもあらわれます。さらに20代でも、女性ホルモンのバランスがくずれるとゆらぎが大きくなり、心身の不調を引き起こすことがあります」