MCTオイルで腸内環境の悪化を防ぐ
MCTオイルは脂肪の燃焼を促すだけでなく、腸内環境の悪化を防ぐ働きもある。
内科医で認定産業医の桐村里紗医師は、「腸内環境の悪化で太りやすくなる原因のひとつは、腸管でカンジダ菌が繁殖していることです」と話す。
カンジダ菌は腸内環境が良好であれば無害だが、糖質を与えすぎると、それをエサとして爆発的に増加。カンジダ菌が糖を食べるとアラビノースという糖をつくり、血糖値を下げるインスリンを誘発して低血糖状態に。さらに、カンジダ菌はミトコンドリアでの細胞のエネルギー産生を妨げる酒石酸やシトラマル酸などをつくり出し、エネルギー欠乏を引き起こす。すると、十分に糖質を摂っていても、脳が「エネルギーが足りない」と勘違いし、「もっと糖を摂りなさい」と指令を送ってしまうのだ。
「カンジダ菌は砂糖やコーンシロップのほか、果糖ブドウ糖液糖、糖質に偏った食事、ビールなどのアルコールが好物です。さらに、抗生剤やピルの内服によっても増えていきます。しかし、MCTオイルを構成する中鎖脂肪酸のC8(カプリル酸)には、カンジダ菌を抑える抗真菌作用があります。ただし、同じ中鎖脂肪酸のC12(ラウリン酸)にも同じ効果がありますが、炎症を起こすリスクがあるので避けたほうがいいでしょう。MCTオイルは、中鎖脂肪酸の中でも、C8(カプリル酸)とC10(カプリン酸)だけを抽出しているのでおすすめです」(桐村医師)
まだまだリモートワークや外出自粛が続くことで太りやすい環境にある今こそ、脂肪燃焼効果と腸内環境の悪化を防ぐMCTオイルを生活に取り入れ、太りにくい体を手に入れよう。