適度な「負荷」でより遠くまで導いていく
個人の目標は、いまできることの「少し上」に設定すべきです。そうすることで、いまとの「差」が生まれ、それを埋めようと努力します。そうして目標をクリアしたら、また「少し上」に設定する。その繰り返しです。
そうやって適度な負荷を与え続けることが、リーダーの役目です。まったく無理な目標であれば、最初から諦めてしまいますが、ちょっと頑張れば届きそうだと思えば、人は力を出します。
たとえば、筋トレやマラソンは、初日に頑張りすぎてしまうと、体を痛めて続かなくなります。
「もうちょっと頑張れば、まだできそうだけど、ここでやめとこう」
そう思える限界の手前までを、毎日続けることが、継続のコツです。そして筋力がつき重いものを持ち上げられたり、より長い距離を走れるようになります。
仕事も同じです。長期的に成長していくためには、「もうちょっと、もうちょっと」を日々、積み重ねることです。そのための「いい緊張感」をつくるのが、リーダーの仕事であり、リーダーの仮面の力です。
ちなみに、長く大企業にいる人のほうが、「間違った恐怖」を抱きがちです。そう簡単には潰れない大企業に勤めている人は、社内の人間関係を気にしがちです。
逆に、いつ潰れてもおかしくないような会社では、「社員の仲がいいかどうか」は気にしません。ヘタに安心感があり、ぬるま湯の中にいる人ほど、まわりと仲よくやっていないことに、つい「恐怖」を感じてしまうのです。
しかし、それは本来、感じる必要のない怖さであり、もっと未来に恐るべき「恐怖」があることを認識しておかなければいけません。
1979年、大阪府生まれ。早稲田大学卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングスを経て、ジェイコム(現:ライク)にて取締役営業副本部長を歴任。2013年、「識学」という考え方に出会い独立。識学講師として、数々の企業の業績アップに貢献。2015年、識学を1日でも早く社会に広めるために、識学を設立。人と会社を成長させるマネジメント方法として、口コミで広がる。2019年、創業からわずか3年11カ月でマザーズ上場を果たす。4000社以上に識学メソッドを導入。