一斉にメールを送るほうが効率は悪い

それだけではありません。私が消去するまでもなく、メールの件名によっては自動的に迷惑メールに振り分けられてしまうこともあります。

ですから、次のことに注意してメールを送る必要があります。

・あおるようなメールの件名にしない
・すぐに反応を求めようとしない
・送り主を明確にする など

リモート営業というと、どうしても「一斉にメールを送るほうが効率はいい」と考えがちになります。

しかし、リモート営業で結果を出すためには、“数うちゃ当たる”は通用しません。

ノートパソコンでメール受信トレイのチェック
写真=iStock.com/Tero Vesalainen
※写真はイメージです

「見込み顧客リスト」をもとに一斉配信メールを送っても、お客様は見向きもしないからです。

運良くお客様に開封されたところで、メールの文章を見た瞬間「ああ、コピー&ペーストだな」とバレてしまいます。そうすればすぐに消去されますし、迷惑メールに登録されてしまうでしょう。

“数うちゃ当たる”といったやり方ではなく、お客様にピンポイントでアプローチするほうが結果は出ます。

思わず返信したくなるメールの文面

先日、私に届いたアポ取りメールの中で「これはやるな」と思い、返信した好例を紹介します。

そのメールには下記のような内容が書かれていました。冒頭の例とは大違いです。このような申し出であれば、私にとって必要だと思いますし、何より「時間をとって話がしたい」と思うものです。

リモート営業にはリモート営業の結果の出し方があります。正しい方法を選択すれば、やればやっただけの結果が出ますが、間違った方法を選択すれば、やればやるほどドツボにハマっていきます。

まさに“天国と地獄の分かれ道”になるのです。

私が思わず返信した好例

営業サポート・コンサルティング
社長様
株式会社○○の鈴木一郎と申します。
弊社は企業に研修を紹介している会社です。
貴社のホームページを拝見し、ご連絡させていただきました。
新型コロナウイルスの影響で営業スタッフが思うように訪問活動できない会社様が増えております。
そこで「訪問しないで売る」というキーワードで検索したところ、貴社のホームページにたどり着いたのです。
私どもとしましてはこのノウハウを困っている会社の方に紹介させていただきたいと思っております。
よろしければ一度お時間をとっていただけないでしょうか。
※所要時間は20~30分ほどを想定しております。
ぜひご検討のほど、よろしくお願いいたします。