コロナショックで変わった私のポートフォリオ

移動が制限されてずっと在宅になっても、私の投資に対する考え方は一切変わっていない。実際に投資するときは、「自分が知っている分野を対象にすべき」と私はいつも言っているが、在宅中によく運動をしているからオンライン・エクササイズの株を買うという訳ではない。もっとしっかり調べる必要がある。

機会は危機の中でこそ訪れる。こういった状況下における投資のポイントは、どのセクターや会社が回復して、大きく上昇するかを見極めることだ。私の投資手法は「割安なこと」と「変化」に尽きる。安くてプラスの変化が起こっているものを見つけ出して買うことだ。

たとえば、移動制限で観光、航空セクターは大打撃を受けているから、投資機会が生まれるかもしれない。コロナによってシンガポールの空港が閉鎖されていたことは知っている。そして、そこに投資機会があるということもわかっている。だからシンガポール航空の株を買った。空港のサービス会社の株も買ってもいいだろう。十分に調査をして、確信が持てたら買う。これが正解かどうかは数年後にわかるだろう。

シンガポール航空のエアバスA380(スイス・チューリッヒにて)
写真=iStock.com/Jetlinerimages
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空港と同じく、レストランやホテルに誰も行けなくなったので、酒類や運送会社の株式は暴落していた。そこで、中国のワイン会社(香港市場で上場)の株も買った。長い間買っているロシアの海運会社の株も買い増しておいた。

日本、ロシア、中国に注目する理由

国として、私は今現在、日本、ロシア、中国に着目している。アメリカはすでに株価が過去最高値近辺なので、手を出していない。中国株は高値から50%、日本は前述した通り40%以上も下がっているので魅力的だ。日本株のETFを買ったが、理由は日銀の黒田総裁は私よりはるかにお金を持っており、日本株のETFをたくさん買っているからだ。ここは彼と争わずに素直に同じことをすればいいだろうと考えてついて行っている。

ロシアは今のところ世界中から嫌われているようだが、私はどちらかと言えばそういった国の株式を買いたい。多くの人から嫌われているということは、割安である可能性が高いからだ。だから、ロシアの短期債券も持っている。アメリカが制裁を加えたことで、ロシアの農業は実は開花している。そして、成長している農業が原油価格の下落を相殺してくれている。

少し前に買っていたポッドキャスト専門のアメリカ株については上昇したので、最近になって利益確定売りをしておいた。