これからの「営業スタイル」を模索する今

重点市場開発室 室長 金子彩さん

今、金子さんは重点市場開発室で現場支援を統括している。大企業を中心にコンサルティング営業を行う全国約3000人の営業職員の教育や研修を担う部署だ。そこでまた直面した試練は、コロナ禍での営業の厳しさだ。保険の営業は人と会うなかで積み重ねてきたもの。しかし、コロナ禍で対面できるチャンスは一気に減っている。それに対して、新しい活動モデルを模索しているところだという。

「営業スタイルが変わろうとしている時代に今はまだ答えがないんです。そのためには現場からの声を吸い上げ、社内でいかに意見を通していくのか。現場に寄り添いながらも、やっぱり我々が迷わず決断することも求められる。私も腹をくくるしかないと思っています」

営業という仕事が好きだから、どんな困難にも本気でぶつかっていく。その背中を押してくれたのは、やはり現場で出会った人からの手紙や同僚たちの言葉だったのだろう。それを忘れず大切にしてきたからこそ、今も変わらず熱い思いが伝わってくる。

歌代 幸子(うたしろ・ゆきこ)
ノンフィクションライター

1964年新潟県生まれ。学習院大学卒業後、出版社の編集者を経て、ノンフィクションライターに。スポーツ、人物ルポルタ―ジュ、事件取材など幅広く執筆活動を行っている。著書に、『音羽「お受験」殺人』、『精子提供―父親を知らない子どもたち』、『一冊の本をあなたに―3・11絵本プロジェクトいわての物語』、『慶應幼稚舎の流儀』、『100歳の秘訣』、『鏡の中のいわさきちひろ』など。