レジリエンスが強い人の10の特徴

過酷な環境下にいながらも、PTSDなど精神的に崩れることのなかった人の特徴などから、レリジエンスの高い人の10の特徴が明らかにされています。

①楽観主義、②利他主義、③確固とした道徳的基盤をもつ、④信仰心やスピリチュアリティを持つ、⑤ユーモアがある、⑥自分の役割のモデルを持っている、⑦他人の社会的なサポートを受けられる環境を持つ、⑧恐怖を直視できる、⑨使命感が強い、⑩メンタルトレーニングを受けている。

また、脳科学の研究からは、レジリエンスの強い人は、幸福感に関わるオキシトシンやセロトニンなどが多く分泌されていることがわかっています。さらに幸福感と関連している左眼窩前頭皮質の体積が大きいこともわかってきています。

米国心理学会は、レリジエンスを高める方法として以下の10個を挙げています。

① 家族や友人・他人と良い関係を作ること
② 克服できない問題と捉えてしまわない
③ 変化を生活上での一部分としてきちんと受け入れる
④ 何かしらの目標に向かって進むこと
⑤ (流されず)断固とした行動を取ること
⑥ 自己発見のための機会を探すこと
⑦ 自分に対する肯定的な見方(自己効力感)を持つこと
⑧ 物事の捉え方についての展望を持つこと
⑨ 希望に充ちた見方を持つこと
⑩ 自分自身を大切にすること

ただ、おそらく多くの悩める人にとっては、この項目が成立しないから悩んでいる、苦しんでいるのだと思います。

マインドフルネスは科学的に効果があるのか

上記10個ができずに苦しんでいる人にとって、レジリエンスを高める方法としてのマインドフルネス瞑想があります。マインドフルネスは、さまざまな媒体で取り上げられ広く一般認知されている反面、その伝わり方から、怪しい印象を持っている人もいるかもしれません。でも実際、科学的にもその効果が検証されているものです。ここでは、心理学、科学的に沿った正しいマインドフルネスの説明をしてみたいと思います。

マインドフルネスとは、「意図的に今この瞬間に、価値判断をすることなく注意を向けること」で、仏教にその起源をもつ概念です。ここで最も大事なことは、今の経験を過去の記憶や未来への期待と関係づけず、今起きていることに注意を向けることです。そして良い・悪いといった評価をせず、ありのままに観察することです。そしてこれは、瞑想(マインドフル瞑想)を通してできるようになります。